| 共感力 |
| スマートフォン社会になって何が欠けたのか。他者への配慮です。相手の気持ちを慮(おもんぱかる)る心の持ちようです。他人(ひと)と対面しての会話、対話、リアルコミュニケーションでは、普通、誰でも、相手の反応を見ながら、聞きながら、話をします。自分が言いたいことだけを一方的に言いつのることはしないでしょう、出来ないでしょう。自分の言ったことが、どう受け止められたのかを確かめながら言葉を選んで話をするでしょう。それが当たり前です。ところがスマートフォンでのバーチャルコミュニケ―ションだと、相手かまわず言いたいことを言い続ける。否定されたり批判されたりすると逆上して罵詈雑言を吐き続ける。不毛な、不快なコミュニケーションで終わってしまいがちなのです。 リアルコミュニケーションとバーチャルコミュニケーションとで何が違うのか。他者を意識する、しない、の違いです。他者もまた自分と同じ生身の人間であり、喜んだり、悲しんだり、怒ったり、泣いたりする人間であることを互いに認め合うことから会話が始まり、対話が弾むのです。そのために何が必要か、大切か。他者への共感力です。相手の立場、心情を理解する能力です。今、「SNS」上で、会話が不能、対話が不毛なのは、バーチャルコミュニケーションでは他者への共感力が欠如しがちだからです。 会話の回復、対話の復活に何が不可欠でしょう。共感力を養うことです、磨くことです。そのためには先ず、対面しての会話、対話が重要です。それに加えて、人と一緒に活動することです。スポーツ、音楽、趣味のサークルなどでの共同作業はコミュニケーション力を身に着けるのに有効です。「一人の人は 人ならず」「人という字をよく見れば 人と人とのもたれあい」。私たちが生きている社会は、私だけが生きているわけではありません。沢山の人と一緒に生きているのです。私が、他(ほか)の誰かと、仲良く、気持ちよく一緒に生きていくために、お互いを共感しながら、共生していくことが、今こそ大切なのです。 |