フィルムカメラ
ピンボケ
 私は子供の頃からカメラが好きで、小学校3年生の時、父親にねだってフジペット35というカメラを買ってもらいました。中学生の時は、入学祝に叔父さんから頂いたミノルタのカメラで写真を撮っていましたが、朝日カメラという雑誌を定期購読していて、そこで紹介されたオリンパス・PEN―Fに魅せられて、高校入学のお祝いに頂いたお金で購入し、写真部に入部しました。しかし卓球部にも所属していたので半年ほど在籍して退部しました。高校を卒業した頃、受験勉強をしたせいか近視が進んで撮った写真がどれもピンボケで、大学生の頃から、カメラを触らなくなりました。
ニコン党
 結婚して子供が生まれて、やはり子供の写真を撮りたくてカメラを再開しようと思ったのですが、今度、カメラを買う時はニコンのマニュアルフォーカス一眼レフカメラと決めていたのですが、近所のカメラ屋さんから、マニュアルフォーカスカメラは暫時製造で今は入手できません、とのことで仕方なくキャノンのEOSというオートフォーカス一眼レフカメラを購入しました。ところがしばらくたってショーウインドにNIKON・FM2が展示されていて、飛びついて買いました。NIKON・FM2は手に持った質感が素晴らしかった。いっぺんでニコン党になりました。
ブログ
 今から15年ほど前、神戸商工会議所が「こうべブログ」を立ち上げ、私は毎日、欠かさず投稿するようになりましたが、写真を貼るのにフィルムカメラの写真ではできないのでデジタルカメラ、NIKON1V2というコンパクトカメラを購入しました。デジタルカメラで撮った写真は、即、ブログに張り付けられるので便利でした。丁度その頃、休日に夫婦で散歩するようになり、目に触れる景色をNIKON1V2で撮影しました。それまで散歩などしたことが無かったので自然の美しさ、季節の移ろいなど、何もかもが新鮮だったのです。NIKON1V2というデジタルカメラを使うようになる何年か前からフィルムカメラで写真を撮ることが無くなっていました。撮った写真の整理保管が大変だったからです。その点、デジタルカメラは便利だった。データーで残せて、いつでも取り出せるからです。
野鳥
 散歩を始めて1年後、近くの公園で偶然、カワセミ(翡翠)に遭遇したのです。余りの美しさに陶然とし、是非、写真に撮りたい、と熱望したのです。野鳥撮影のためにNIKON1V3と1NIKKOR70mm〜300mmの超望遠ズームレンズを購入しました。それから散歩の度ごとに野鳥を追い求め、NIKON1V3・1NIKKOR70mm〜300mmで写真を撮り続けました。野鳥撮影こそデジタルカメラの独壇場です。アマチュアの私でも、かつて考えられなかったような野鳥の撮影が可能になったのです。
CD
 数年前、東京に住んでいる娘が、春休みに孫と一緒に神戸に帰ってきました。帰ってくるなり、「このフィルム、カメラ屋さんで現像してCDに焼いてもらって」と頼むのです。娘は東京でプリント屋で働くぐらい写真撮影が好きなのですが、その昔、プレゼントしたNIKON・FE2を愛用しているのです。そうか、フィルムをCDに焼いたら楽に保管ができるのだ、と教えられました。じゃあ、私もNIKON・FM2での撮影を再開しよう。そう考えてフィルムで写真を撮って、カメラ屋さんに通うようになって、ふとショーウインドを見ると、中古カメラのコーナーにNIKON・F3が展示されていたのですが、プライスを見て目が点になりました。あの憧れの、ニコンの最高級マニュアルフォーカス一眼レフカメラがこの値段で買える。運の尽き、地獄の扉が開いた!
コレクション
 ハマることが趣味の趣味たる所以(ゆえん)です。ニコンのマニュアルフォーカス一眼レフカメラを中古カメラで買うことにハマった。物欲の炎がメラメラと燃え上がった。あれから、NIKON・FM、NIKON・FE以降、NIKON・FM3Aに至るすべてのニコン・マニュアルフォーカス一眼レフカメラをコレクションしてしまったのです。