はじめに
 私は、令和六年一月に後期高齢者になりましたが、齢(よわい)75歳を過ぎて昨今の世情を鑑みるに、これまでの人生で身に着けた常識が全く通用しない状況に直面して困惑の他ないのです。私が、今日(こんにち)ここまで、身の程を越えた人生を歩むことが出来たのは沢山の素晴らしい方々との過分な出会いを頂戴できたからに他ならないのですが、あえて厚かましく申し上げると、私に人を見る目があったからだ、と自負しています。
 私は、これまで数多(あまた)の人との出会いがありましたが、この方と末永くお付き合いをしたいと思える人は沢山はいらっしゃらなかった。あえて僭越を承知で言うと、この人とは付き合えないと私なりに見分けてきた。何より先ず私は「嘘をつかない人」と付き合う。これは人を選ぶうえでの絶対条件です。なぜなら人間関係は互いを信頼し合ってこそ成り立つからです。平気で平然と嘘をつく人と、どうして付き合えるのか、私には全く理解不能です。
 ところが、私の常識を覆(くつがえ)すような事態が頻発するのです。唖然として開いた口が塞(ふさ)がらないのです。なぜなのか。その問題の本質は何なのかを私なりに考えてみました。