第三十一話
 「IT(インフォーメーションテクノロジー)」を小売業者が活用できるようになったのは、人類が「火」を使用することができるようになったのに匹敵、比較できるのではないでしょうか。

SNS
 弊店のような零細小売業者は、年を追って商売が厳しくなっているのが現状ですが、阪神淡路大震災後、弊店もホームページを立ち上げ、よちよち歩きながらインターネットで情報発信ができるようになりました。当初よりホームページ上で注文を受けられるようにしていたのですが、鳴かず飛ばずでした。その間、フェースブックやブログも始めたのですが、5年前、インスタグラムを始めたら、突然、商品の問い合わせや注文が入るようになったのです。
 情報発信は「質・量・鮮度」が重要である、とかねがね考えていたのですが、かつてのような紙媒体では限度があります。しかしインターネットやスマートフォンでの情報発信は、ブログ、ツイッター、フェースブック、インスタグラムなどの「SNS(ソーシャルネットワークシステム)」を駆使すれば無限です。大袈裟に言うと、どんな大企業にも負けない情報発信が、零細小売業者に可能になったのです。「小よく大を制す」というのは、まさにこのことです。